採用担当者に響く自己PRをつくるには、まずは介護系の職種で求められる人物像を知ることからはじめましょう。基本的に介護業界では学歴が求められることは少なく、それよりも人柄やコミュニケーション能力が求められます。介護をする上では、利用者の安全を守る技術や知識が必要ですが、同じくらいに利用者を思いやる心が大切です。利用者のニーズに敏感に気づき、さらに家族のニーズを捉える洞察力を持った人は、介護業界になくてはならない人材です。利用者と接する礼儀正しさや常識、丁寧さも採用時にチェックされるポイントなので、面接の際は基本的なマナーを意識してください。
さらに、介護の仕事はチームで行うので、面接ではチームワークをとれるかどうかも見られています。採用担当者に「この人と一緒に働きたい!」と思ってもらえるように、自己PRには人柄が伝わるエピソードを盛り込みましょう。介護現場には利用者から直接感謝されるやりがいがありますが、認知症の方から理不尽な言葉を投げかけられるなど、大変なこともあります。そんな時に受け入れられる精神的な強さやおおらかさも、介護の世界で必要な素養です。
異業種からの転職であっても、今までに培ったスキルの中には介護業界で活かせるものがあるはずです。具体的には、送迎のある施設では普通自動車免許がアピールできますし、PCスキルは事務仕事で活かせます。接客やボランティアなどの人にサービスを提供する仕事・活動をしていた人は、そこで磨いたコミュニケーション能力を強みにできます。
仕事として介護をしたことはなくても、家族の介護経験があれば介護業界を志す理由に説得力が出ますよね。介護でなくても祖母や祖父といった高齢者と外出したり、料理をしたりする機会が多ければ、お年寄りをサポートする素養があると伝えられます。高齢者を支援する介護業界では、「おじいちゃんこ、おばあちゃんこだった」というエピソードは、あなたの人柄を伝えるのに役立つはずです。
さらに、前職で培ったチームワークやコミュニケーション能力は、介護の仕事でも活かせます。業種が違うからアピールできないとは思わず、今までの経験をどうやって介護で活かせるか?という視点で考えてみてくださいね。
自己PRでは、今までの仕事で心がけてきたことや、人柄が伝わるエピソードをアピールします。前職が異業種であっても、介護の世界で役立てられるスキルや性格を伝えて、今後の可能性を示しましょう。強みを伝える時は実際のエピソードを根拠とし、相手が納得できるように説明することが大切です。
現在介護系の資格で勉強中のものがあれば、「介護職員初任者研修を目指しています」という風に伝えると、意欲が評価されやすくなります。自己PRには今後の抱負を盛り込み、前向きな気持ちをアピールしましょう。将来どう活躍したいか、これから先のビジョンを語ることで、「今後伸びそうな人だ」と評価されます。
ただし、「やる気があります」という抽象的なアピールは通用しないので避けてください。今まで身につけたどんなスキルが活かせるのか、現在何を勉強しているのかを具体的に説明し、説得力のある自己PRを伝えましょう。
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